インテリアデザインの基本
インテリアは、屋内空間そのものと、その空間に配置される屋内装飾や家具・調度品なども含め、屋内の空間全体を指す言葉です。
インテリアデザインでは、そこで暮らす人を中心に据え、屋内全体を心地よい空間に整えていきます。
インテリアを構成する要素
インテリアを形づくる一つひとつの要素をインテリアエレメントといい、大きく4つに分類されます。
- 空間系:床・壁・天井など
- 家具系:テーブルやベッドなど
- 設備・家電系:キッチンや冷蔵庫など
- 装備・小物系:カーテンやカーペットなど
インテリアデザインの考え方
インテリアデザインでは、そこで生活し、その空間を使う人を中心に考えます。
空間をどう飾るかではなく、その空間で人がどのように暮らし、過ごすのかを出発点にするのが、基本の姿勢です。
まずはインテリアを取り巻く前提条件を把握し、それらの条件をふまえてインテリアエレメントの計画を進める、という順序で行います。
インテリアデザインの前提条件
インテリアデザインに入る前に押さえておく前提条件は、次の3つに整理できます。
- 環境要因:立地条件や、その土地・建物にかかわる関連法令など
- 建築要因:戸建てか集合住宅か、建物の構造、部屋の配置など
- 人的要因:利用者の家族構成やライフスタイルなど
これらは、その空間がどこにあり、誰がどのように暮らすのかを定める条件です。
こうした前提を押さえてはじめて、その空間にふさわしいエレメントの計画へ進むことができます。
インテリアエレメントの計画
インテリアエレメントの計画は、動かせないものから順に考えていきます。
- 空間系(動かせないエレメント)
- 家具系、設備・家電系(動かしにくいエレメント)
- 装備・小物系(動かしやすいエレメント)
床や壁のような、施工後は変えられないものは最初に計画しておかなければ大変です。床や壁の色に応じて調和する家具も変わってくるなど、インテリアデザインの方向性は一度決めたら動かせないものに依存します。
逆に、カーテンやカーペットなどは、取り替えが簡単で利用者が自由に変えていく要素でもあるため、インテリアデザインの土台にはしません。
それぞれのエレメントをどう選び、どう組み合わせていくかは、インテリアエレメント の章で詳しく扱います。
デザインの主要3要素
インテリアエレメントの計画と並行して、インテリアデザインの主要3要素のコーディネーションも順に進めていきます。この主要要素は次の3つで、上から順に決定されていくのが一般的です。
- 形態
- 素材
- 色
形や大きさ、素材、テクスチャー(材質・質感)の異なるエレメントを屋内にそのまま並べると、空間は乱雑な印象になりがちです。そのため、デザインの最終段階で、これらを色によってまとめることで空間に統一感をもたせます。
カラーコーディネーション
最終段階のカラーコーディネーションでは、次のような点を総合的に考えていきます。
- 空間の使用目的
- 空間の広さ・形態・スタイル
- インテリアイメージへの方向性
- 色彩イメージの方向性と配色
- 素材・テクスチャー、仕上げ
- 照明の方法
- 他の空間との調和
色をまとめるときは、形態や素材・テクスチャーに合う、互いに引き立て合う色を選ぶようにします。すると、シナジー効果、いわゆる相乗効果によってデザイン性は飛躍的に高まります。
インテリアの色彩
床や壁の色から差し込む光まで、インテリアの色彩は暮らしそのものを左右します。
インテリア色彩の基本的な考え方として、次の4項目が挙げられます。
- 生活を包む色彩
- 目的や用途に応じた色彩
- 住むための色彩
- 利用者に応じた色彩
これらは、なぜインテリアでは色彩を慎重に選ぶ必要があるのかを、4つの角度からとらえたものです。
生活を包む色彩
インテリアの色彩は、空間的にも時間的にも生活を包むものであり、そこで暮らす人に影響を及ぼし続けます。長い時間を過ごす空間で目に入ってくる色であるため、インテリアの色彩は暮らし全体の心地よさに関わってきます。
目的や用途に応じた色彩
部屋はそれぞれの用途があり、そこに求められる機能・目的・雰囲気は部屋ごとに異なります。
たとえば、ダイニングルームでは、食べ物がおいしそうに見え、楽しく食事ができることが求められます。色彩もその空間の目的や用途に合わせて選ぶ必要があるのです。
住むための色彩
床・壁・天井は、そこに置かれる人や物を引き立てる背景となります。これらは施工した後は簡単に変更できないため、長く暮らしても飽きのこない色彩にする必要があります。
また、時間の経過とともに、色は褪せ、汚れも生じるため、色褪せや汚れが気になりにくい色や、掃除しやすい素材を選ぶことも大切です。
利用者に応じた色彩
インテリアの色彩は、その空間を使う利用者に応じたものであることも求められます。その空間を多くの人が使うのか、特定の人が使うのかによって、ふさわしい配色は変わってきます。
誰がどのように空間を使い分けるのかという視点は、インテリア空間のゾーニング の話題へとつながっていきます。