メディアデザインの概念

2級

近年では、印刷物からWebサイトまで、情報を伝えるものはコンピュータを使って制作されます。

メディアとデザイン
2級

グラフィックデザイン をはじめとするデザイン作業は、コンピュータを使ったデジタル空間で行われます。写真を加工する、文字を組む、図版を描くというように、工程ごとに適したソフトウェアを使い分けながら制作を進めます。

こうしてデジタル空間でソフトウェアを使って制作される、情報伝達の媒体となるものをメディアといいます。メディアは「手段」「方法」「媒体」を意味する言葉です。紙に刷られるポスターや雑誌の誌面も、画面に映るWebサイトや映像も、情報を運ぶ媒体という点では変わりません。

コンピュータを使った情報伝達媒体のデザイン(計画・設計・意匠)がメディアデザインです。メディアデザインは、ハードウェア(情報端末や入出力装置)とソフトウェアからつくられます。

表現をどこまで作り込めるかは、制作に使うソフトウェアの機能に左右されます。
情報端末(スマホやタブレット、PCなど)の画面で閲覧されるWebサイトや映像の場合、表示できる色や画面の大きさはハードウェアで決まります。そのため、どのような環境で閲覧されるのかを見据えた上で情報の整理や配色決めが必要です。

出版に関わるデザイン
2級

デジタル空間での制作がとりわけ早くから定着したのが、書籍や雑誌をつくる出版の分野です。

出版物は、原稿を用意し、文字と図版を紙面に配置し、版下(印刷の版を作るもとになる原稿)に仕上げるという工程を経て刷り上がります。かつては工程ごとに専用の道具と職人の手を必要としましたが、今は制作から印刷用データの作成まで、コンピュータで行えるようになりました。

コンピュータを使った原稿の制作、レイアウト、版下製作など、出版のための一連の作業をDTP(DeskTop Publishing)といいます。「机の上での出版」という名前のとおり、大がかりな設備をもたなくても、手元のコンピュータで印刷物のデータを作り、そのまま印刷所へ渡すことができます。

印刷物の色のコントロール

ただし、実世界でみられる混色 で学んだように、コンピュータの画面の色は光を重ねた加法混色でつくられますが、カラー印刷の色はインクを重ねた減法混色でつくられます。

つまり、制作時点と実際の印刷時とでは異なる発色の仕組みが使われるため、同じデータから出力しても、画面で見た色と刷り上がりの色は同じにはなりません。印刷を前提とするデザインでは、この違いを見込んで色を決める必要があります。
色ずれを防ぐために、カラーマネジメント の考え方も取り入れられます。