照明の明るさを表す指標

1級

照明の明るさを表す量は照度 だけではなく、他にもいくつかの指標があります。

  • 光束:光源がどれだけの光を発しているか(光源が出す光の総量)
  • 光度:どの方向に強く光るか(ある方向への光の強さ)
  • 照度:面がどれだけ照らされて明るく見えるか(面が受け取る明るさ)
  • 輝度:面がどれくらい眩しく見えるか(面を見たときの明るさ)

さまざまな指標の必要性
1級

明るさに関するさまざまな指標が必要なのは、光は眼に届くまでに次のような段階を踏むからです。

  1. 光源が光を発する
  2. 光が空間を進む
  3. 光が物体の面に当たる
  4. 面から反射した光が眼に届く

この段階に応じて、どんな指標が光源による「明るさ」を表すのかが変わってきます。

光束

光源が光を発したときは、光源が出す光の総量がそのまま光源の明るさといえる

光度

光が空間を進むときは、特定方向にどれだけ強く光が出ているか?が光源の明るさといえる

照度

光が物体の面に当たったときは、その面にどれだけの光が届いたか?が光源の明るさといえる

輝度

面からの反射光を見たときは、その光がどれくらい眩しく見えるか?が光源の明るさといえる

光束
1級

光源が出す光の総量を表すのは、光束という指標です。単位にはlmルーメン)を用います。

光束(lm)

光源から全方向に放射される単位時間あたりの光の量

光束は、その光源がどれだけの光を出しているか(出せるか)を表しています。
そのため、一般的には、光束が大きいほど明るい光源といえます。

光度
1級

光束が同じでも、あらゆる方向にぼんやり光るのと、一方向に集中して光るのとでは、明るさが変わってきます。たとえば、全方向に均等に光る電球と、前方だけに光を発する懐中電灯では、前方の明るさは懐中電灯の方がずっと大きくなります。

光源が出す光のうち、特定方向への光の強さを表すのが、光度という指標です。
単位にはcdカンデラ)を用います。

光度(cd)

光源から一方向に放射される光の量

光度は、点光源のように一点から光が出ているときの光の強さを表します。
光束は全方向でしたが、光度は特定の方向だけ見て、その方向にどれだけ強く光が出ているかを表すものです。

照度
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ライトで照らされた机では、机に届く光の量が多いほど、机は明るくなります。

面がどれだけ明るく照らされているかを表すのが、照度という指標です。
単位にはlxルクス)を用います。

照度(lx)

照らされたが受け取っている光束の量

光束と光度は、どちらも光源(光を発する側)の性質を表す量でした。
これに対して照度は、光を受け取る側、つまり照らされたについての量です。

照度と光束の関係

同じだけの光束が届いていても、照らされる面の面積が広ければ、面の各箇所が受け取る光は薄まります。

大きな机を使っていても、ノートを開いて作業するスペースは、机の一部分であることが多いでしょう。
照度と照明設計 で学んだように、照度では「その場所が十分明るいか?」を知りたいので、面全体に届いた光の量ではなく、面の一部分あたりにどれだけの光が密集しているか(光の密度)が重要です。

そこで、照度では、光束を照らされる面の面積で割った値を考えます。
lxという照度の単位は、1平方メートルあたりに何lmの光が届いたかを表しています。

照度が1lxなら、1平方メートルの範囲に、1lmの光が分布していることになる

照度は、単位面積あたりに入射する光束といえるのです。

輝度
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面に届く光の量と、眼に届く光の量は同じとは限りません。
なぜなら、眼に届く光の量は、面がどれだけ光を反射するかによって変わるからです。

同じ照度であっても、黒い紙と白い紙とでは白い紙の方が反射率が高く、眼に入る光束が大きいため、明るく見える

面から眼に向かって進む光の量を考えることで、面がどれだけ明るく見えるかを表すことができます。
この指標が輝度であり、単位にはcd/m²を用います。

輝度(cd/m²)

光を放つ面から出ていく光束のうち、が受け取る光束の量

先ほどの黒い紙と白い紙でいえば、白い紙の方が輝度が大きいことになります。
また、テレビやモニターなど、液晶画面の明るさを表すときも、輝度が使われます。

輝度と光度の関係

眼に届くのは、面から出ていく光のうち、こちらの方向へ向かった分だけです。
面全体から広がるあらゆる方向への光の量ではなく、眼に向かう特定方向の光の量を考えたいため、輝度の単位には光束lmではなく、光度cdが現れます。

また、液晶画面を例に考えると、画面全体から出ている光の総量が同じであれば、発光する面積が広いほど光は分散し、眼に届く方向の光の量は小さくなります。
どれだけの光が密に向かってくるかが重要であるため、照度と同様に、輝度でも面積で割った値を考えます。

輝度と光源の眩しさ
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輝度は、光源自体がどれくらい眩しく見えるかを表す場合にも使われます。

光源の眩しさには、光源の大きさが関係しています。
光源から出ている光束が同じでも、光源が小さいほど、狭い面から同じ量の光が出ていくことになるため、輝度(眼に届く光の密度)が高くなり、眩しさが強くなります。

豆電球を直接見ると眩しく感じるが、乳白色の丸いカバーで覆うと、眩しさが軽減される
これは、カバーで覆うことによって、見かけの光源の面積が大きくなっているから

眩しさの度合い

眩しさが感じられる状態をグレアといい、輝度はグレアを表す際にも用いられます。
輝度が高すぎると眩しさが不快に感じられ、さらに輝度が高くなると、眩しさで物体が見えづらくなります。

グレア

眩しさが感じられる状態

不快グレア

眩しさが不快に感じられる状態

減能グレア

不快グレアが生じるような高い輝度が視点の近くに存在することで引き起こされる視機能の低下(眩しさで対象物が見えづらくなる状態)