ファッション色彩の考え方
ファッションコーディネートは、単に「服を組み合わせること」ではありません。
身体をどう見せるか、どんな空気感を作るか、どんな人物像を表現するかをデザインすることです。
ファッションコーディネートの3要素
ファッションコーディネートでは、次の3つの要素を組み合わせて考えていきます。
- デザイン:「形」の設計
- マテリアル:「質感」の設計
- スタイリング:「関係性」の設計
デザイン
シルエットや装飾によって、身体をどのように見せるかが決まります。
マテリアル
素材や材質は、光沢・重さ・柔らかさ・温度感・動きなどを演出します。
これは見た目だけでなく、着ている人の感覚にも関わる要素です。
スタイリング
服同士をどう馴染ませるか、どうズラすかを考えることで、統一感・リズム・抜け感などを演出します。
服の特徴は、デザインとマテリアルの2つの側面で捉えられます。服の組み合わせというよりも、デザインとマテリアルの絡み合いが全体のイメージを作り出すことになります。
ファッションの色彩
素材やシルエットなどの要素が絡み合うファッションコーディネートでは、「色」だけを考えてもうまくいかないことが多くあります。
- 色のイメージが素直に打ち出されるとは限らない
- 素材によっては色の見え方が大きく変わる
- 離れた場所から見たときの見え方にも注意が必要
イメージの競合
ファッションでは、色のイメージよりも素材やデザインのイメージが優先する場合があります。
たとえば、寒色系の色だとしても、ニットなどのふわふわした素材であれば、あたたかそうなイメージが強くなります。
素材による色の見え方
素材によっては、光のあたり具合で色の見え方が大きく変わることがあります。
フェイクファーであれば、光の当たり方次第で毛の陰影が極端に見えることがあります。サテンのような光沢のある素材、スパンコールのような光を反射する素材の場合は、光の当たり方によって色が明るく見えたり、暗く見えたりすることがあります。
離れた場所からの見え方
ファッションの場合、離れた場所から見ると同化や混色が頻繁に起こることにも注意が必要です。
たとえば、白と黒の細かいプリント柄は、離れた場所から見るとグレイに見えてしまうことがあります。
カラーコーディネートの基本
色の面積比とアクセント
ファッションのカラーコーディネートは、ベースカラー・アソートカラー・アクセントカラーという、面積にメリハリをつけた配色構成 で考えるのが基本となります。
ベースカラー
コーディネートの中で占める面積が最も大きく、全体の支配色となります。面積は着こなしによって変化させることもできます。
アソートカラー
ベースカラーに組み合わせる色で、ベースカラーに次ぎ2番目に大きい面積を占めます。
アクセントカラー
コーディネート全体の演出効果を上げる色です。使用面積は小さくとどめ、目立つ色や対照的な色でコントラストをつけます。ファッションでは複数の場所で使われていたり、1色だけとは限りません。
清楚なイメージを伝えるウエディングドレスなど、目的によってはアクセントカラーなしのワンカラーコーディネートにすることで、色のイメージをダイレクトに伝えることもできます。
トップとボトムのバランス
ファッションでは、トップ(上半身)とボトム(下半身)の面積や配色バランスも重要です。
面積による強弱
トップとボトムの面積の配分を変えることで、支配色が明確になり強弱がつきます。
セパレーション
トップとボトムのバランスが悪いときは、色と色の境目に別な色を入れると効果的です。
トップのヘム(裾)に別な色を入れたり、ウエスト部分にベルトなどのアイテムを使うといった方法があり、色としては無彩色やメタリックカラーがよく使われます。