ランプの種類
照明に使用される光源のことをランプといいます。
ランプにはさまざまな種類があり、用途によって使い分けられています。
白熱電球
白熱電球は、インテリアの照明に適したランプで、あたたかみのある光色が特徴です。
色温度と光色
色温度約2800Kの黄み〜赤みがかった光色
分光分布
演色評価数の基準光とほぼ同じ分光分布をもつため、演色性が高い
調光(光の量を調節すること)が可能で、変化に富んだ照明をつくることができます。
ガラス球の内側に塗料を塗るかどうかによっても光のバリエーションが変わります。
ホワイトランプ
ガラス球の内側に白色塗料を塗った白熱電球。眩しさが少なくソフトな光で、光の拡散性に優れている
クリアランプ
ガラス球が透明な白熱電球。きらめきのある装飾的な光を発する
ハロゲン電球
ハロゲン電球は、白熱電球の一種の小型ランプです。白熱電球と比べると、次のような性質をもちます。
- 白熱電球より色温度が高い
- 白熱電球より寿命が長く、経済的
明るく演色性が高いため、高級感のある光として、宝飾・衣料・食品などの商業照明や、看板・サインなどの照明に利用されます。
分光分布
効率性のために赤外線を出さない加工がされているものが多く、長波長側のエネルギーが少ない
蛍光ランプ
蛍光ランプは、白熱ランプ(白熱電球やハロゲン電球)に比べて効率がよく、寿命も長いランプです。
消費電力も小さいため、経済性に優れています。
光色の種類
蛍光ランプは、さまざまな色温度のものがあり、光色の種類が豊富です。
電球色
色温度約3000K。白熱電球に近いあたたかみのある光色で、くつろいだ雰囲気
白色
色温度約4000Kのやや黄みを帯びた光色で、柔らかな雰囲気
昼白色
色温度約5000Kの自然でナチュラルな光色。物体の色が自然に美しく見える
昼光色
色温度約6500Kのやや青みがかった光色。空間の白さが際立つ
演色性の異なる3タイプ
JISでは、蛍光ランプを演色性によって分類しています。
演色性が高い順に、高演色型、3波長域発光型、普通型の3タイプがあります。
- 高演色型:美術館などの照明や、Raが90以上のものは色評価用としても使われる
- 3波長域発光型:蛍光ランプの主流で、住宅やオフィスで使われる
- 普通型:他の二つと比べると演色性は劣るが、価格が安い
普通型
長波長域のエネルギー量が激減しており、他の短波長域・中波長域には突出したピークがある。
波長のバランスが良くないため、見える色が少し変わってしまう(演色性がよくない)
高演色型
普通形と似ているものの、長波長域のエネルギーが増強されており、演色性が改善されている
3波長域発光型
錐体の感度がよい波長付近の光を強く発光させることで、演色性を高めている
逆にそれ以外の部分のエネルギー量は抑えめにすることで、省エネルギーを実現している
HIDランプ
HIDはHigh Intensity Discharge Lampの略で、日本語では高輝度放射灯と呼ばれます。
メタルハライドランプ
高効率で演色性がよく、大光量が得られるため、スタジアムや体育館などのスポーツ施設で使われる。高演色タイプはスーパーやデパートなどの商業施設でも使われる。
水銀ランプ
白熱電球の約3倍の発光効率をもち、長寿命で経済性に優れている。しかし演色性が悪いため、利用範囲は限られる。道路や公園の夜間照明、工場や倉庫の照明に使われるが、演色性や効率性の優れたメタルハライドランプなどに置き換えられつつある。
高圧ナトリウムランプ
高効率で大光量が得られるため、スポーツ施設、道路や景観のライトアップに使われてきた。明るさは白熱電球の3〜4倍、寿命は白熱電球の4〜9倍と経済性にも優れ、白熱電球に似た温かみのある光色のものはホテルのロビーなどで使われることもあった。
低圧ナトリウムランプ
オレンジ色の光色をもつ単色光のランプ。道路照明やトンネル照明として広く使われたが、演色性が悪いため、高圧ナトリウムランプや蛍光ランプなどに置き換えられている。
白色LED
LEDはLight Emitting Diodeの略で、日本語では発光ダイオードと呼ばれます。
赤、緑のLEDは以前からありましたが、1993年に高輝度青色発光ダイオードが実用化され、光の三原色が揃ったことで急速に普及し始めました。
近年では、白色LED(無色透明な光を放つLED)の光色が蛍光ランプに匹敵するくらい豊富となり、蛍光ランプの寿命をさらに上回る長寿命を誇るため、照明用光源の主流となっています。
- 蛍光ランプの寿命:1万数千時間
- 白色LEDの寿命:数万時間
光の波長が可視光の範囲内であり、赤外線や紫外線をほとんど放出しません。そのため、光による損傷や温度上昇が少なく、美術品などデリケートな温度管理を要する商品の照明にも適しています。
また、高出力化も進んでいるため、HIDランプの代わりにLEDが採用されることが増えてきています。
光色の種類
白色LEDの分光分布は、次の2種類の光に対応する2つの山をもちます。
- 青色LEDによる青い光(波長450〜500nm)
- 蛍光体による黄色い光
蛍光体とは、青色LEDの光を受けて黄色い光を放つ物質のことです。
この2つの山の大きさのバランスによって、白色LEDの光色が変わります。
電球色
昼白色
昼光色
発光原理によるランプの分類
ランプはその発光原理によって分類できます。ランプの発光原理は、大きく次の2種類に分けられます。
- 熱放射:物体を高温にすると光を出す現象
- ルミネセンス:物体が熱以外のエネルギーを受け取ると光を出す現象
ルミネセンスは、さらに3種類に分けられます。
- 放電:電子の放出
- エレクトロルミネセンス:電気エネルギーによる光放射
- フォトルミネセンス:光エネルギーによる光放射
熱放射を利用したランプ
熱放射を利用したランプは、白熱ランプと呼ばれるものが代表的です。
白熱ランプ
熱放射による発光を利用したランプ。白熱電球やハロゲン電球などがある
放電を利用したランプ
ルミネセンスのうち、電子を放出する放電を利用したランプとして、HIDランプや蛍光ランプがあります。
エレクトロルミネセンスを利用したランプ
ルミネセンスのうち、電気エネルギーによる光放射を利用した光源はエレクトロルミネセンスと呼ばれ、身近なランプとしてはLEDがあります。
フォトルミネセンスを利用したランプ
ルミネセンスのうち、光を受けて光を放射する現象を利用した光源はフォトルミネセンスと呼ばれ、身近なランプとしては蛍光ランプや白色LEDがあります。