光の干渉と回折

3級

シャボン玉の表面やコンパクトディスクの記録面には、虹のような色が浮かんで見えます。
この色を作り出しているのは、光が波であることから起こる干渉回折です。

光の干渉
3級

複数の波が重なり合って新しい波ができる現象を干渉といいます。

山どうし、あるいは谷どうしが重なったところでは、新しい波の山の高さが増幅して明るく見えます。
逆に、山と谷が重なったところでは、打ち消しあって暗く見えます。

シャボン玉と干渉
3級

シャボン玉の表面で虹が流れるように見えるのも、光の干渉によるものです。

膜の外側の面で反射 した光と、膜を通り抜けて内側の面で反射した光とが重なり合い、波長 によって強め合うか打ち消しあうかが分かれます。

シャボン玉の表面の注目点(白い円)をドラッグで動かし、見る角度を変えてみよう
膜の厚みを変えることで、膜の中を往復する道のりが変わり、強め合う波長も変化することを観察してみよう

「注目点に見える色」は、「注目点で強め合っている波長」の色を加法混色 した色に大体近い色になっています。膜の厚みや見る角度が少し変わるだけで強め合う波長も変わるため、眼に届く色は次々と変化します。

光の回折
3級

波が小さな隙間を通り抜けたり、小さな物に当たったりした後、その先で半円状に広がって進む現象を回折といいます。

小さな隙間を通り抜けた場合

小さな凸部に当たった場合

回折による波の広がりが大きくなるのは、隙間や物の大きさが光の波長と同じくらいか、それよりも小さいときです。小さな隙間や凸部そのものが、新しい波の出どころになったと捉えることができます。

コンパクトディスクと回折
3級

コンパクトディスクの表面も、虹のように色づいて見えます。

コンパクトディスクの記録面には、ピットと呼ばれる小さな凸部が規則正しく並んでいるため、この凸部で反射した光が回折を起こし、その光が互いに干渉し合って虹になるのです。

ディスクをドラッグして見る向きを変えながら、記録面に浮かぶ虹を眺めてみよう

シャボン玉で重なり合っていたのは、膜の外側と内側で反射した2つの光でした。コンパクトディスクでは、どのピットも新しい波の出どころになるため、並んだピットから出たそれぞれの回折光は同じ向きへ進み、何本も重なり合います。

重なり合う光が多いほど、弱め合う波長の組み合わせも多くなります。
さまざまな波長が強め合う場合は、さまざまな色みが混ざって白っぽくなりますが、弱め合う波長の組み合わせが多くなると、限られた色みだけが残ります。記録面の色がシャボン玉の表面よりも鮮やかに見えるのは、このためです。

注目点で強め合っている波長のグラフをシャボン玉のデモと見比べて、山の細さの違いに注目しよう

光路差

強め合う波長を決めているのは、重なり合う光が進んできた道のりの差(光路差)です。
シャボン玉では膜の厚みによって、膜の外側の反射光と内側の反射光の道のりの差が変化しました。コンパクトディスクでは、ピットの間隔と光の向きが道のりの差を左右します。

この道のりの差は、光が記録面へ入る向きと出ていく向きの両方で決まるため、ディスクを傾けたり、光を当てる向きを変えると、強め合う波長が変わり、色が移り変わります。

ピットの間隔や光を当てる向きを動かして、注目点の光路差の値がどう変わるかを観察してみよう

回折光の向き

並んだピットから広がった光が互いに強め合うのは、道のりの差が波長のちょうど何個分かに収まる場合だけです。
この条件を満たす向きは1つではなく、差が波長1個分になる向き、2個分になる向きというように、とびとびにいくつも現れます。回折1つのピットから出た光をあらゆる方向へ広げますが、実際に記録面から反射する光は、並んだピットどうしで打ち消されなかった方向の光だけです。

これらの光の方向がどれだけ離れるかは、ピットの間隔で決まります。間隔が狭いほど、波長1個分の差をつけるには向きを大きく変えなければならず、隣り合う光線の角度は大きく開きます。開きが大きくなるほど、記録面にぶつからずに反射する光線の数は減っていきます。

ピットの間隔を狭めると、他の向きの回折光が互いに離れ、光線の数が減っていくのを確認しよう